2025/08/20
市内在住の山下さんが小学生の夏休み講座を南湖院の庭園で開催したいと訪ねて来たのは一月ほど前のことでした。その日も暑い一日でしたが、木陰に入るとそれほどでもないことを確認し実施を決めました。8/17(日)10時頃、小学生とそのご父兄20名ほどがやってきました。プール南の楠の緑陰を会場に、元漁師石坂三郎様から戦後間もない茅ヶ崎の漁や、キャンプチガサキの様子などをお聞きしました。アーサービナードさんとの会話形式で話は進み、当時の漁船が3mほどで櫓漕ぎであったこと、漁場は烏帽子岩周辺でアジやイナダなどが獲れたこと、魚は仲介業者に手数料5分で卸し翌日現金収入となったこと、烏帽子岩を標的とする米軍の実弾演習が始まると船は江の島の方へと追いやられ帰船が大変であったこと、キャンプチガサキへは自由に入れ米兵たちは優しくてビスケットやチョコレートやガムなどをもらったことなど、30分の講座は瞬く間でした。
南湖院の地が米軍に接収されていたのは昭和22~32年のことです。接収解除後畊安の孫準三がこの地に太陽の郷を創設して今日へと至るのは、皆さんご承知の通りです。石坂さんは91歳、2年前まで現役の漁師だったそうです。当時を知る方から、実体験を踏まえた貴重なお話をお聞きできたのでした。
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