情景「プールサイド」

2025/09/24

彼岸花

彼岸花に気が付いたのは、まだ暑さの続いていた9/15(月)のことでした。プール棟南の芝庭、この辺りは植栽の頑張りで、夏中スプリンクラーが回されていたところで、そのお陰もあってか、今年も健気に出てきてくれました。涼風(すずかぜ)が深紅の花穂を揺らす週末土曜日(9/20)は彼岸の入り、お墓参りの方もいらっしゃったのではないでしょうか。スポーツの、食欲の、読書の、と何をするにもいい季節を迎えます。熱中症への備えからも解放されてこの秋を存分に楽しんでまいりましょう。

 

(以下、柴橋さん投稿です)

今年の夏は記録的な暑さ続きであったのに、彼岸花が例年通りに咲き始めました。この正確さを見ると、温度などについての感知機能によるものではなく、この花のどこかに時間タイマーが仕掛けてあるのではないかという気がしてしまいます。

 

プール棟西のパンパスグラスと藤棚傍のベンチを背景に一枚。

 

彼岸花と同じ様にやはり突如咲き出す感のあるツルボ(蔓穂)です。花茎に葉が付いていない点も同じです。蔓性ではないのに不思議なこの名前、由来ははっきりしないそうです。散策路を進んで行って南京櫨を越した辺りに多数出現しています。

 

花茎の伸び始めはツクシに似ていますが、ツクシと違ってそこは花、蕾はいかにもという感じです。

 

先の尖った花被片は平らに開き、それとほぼ同じ長さの雄蕊が勢いよく飛び出しています。その様子は線香花火を思い起こさせます。といっても逆さですが…

 

近くには紅白の宮城野萩が。白花の方は、本来は紅紫色の宮城野萩の変種という扱いで、シロバナミヤギノハギ(白花宮城野萩)と呼ばれる様です。ハギは秋の七草のうちの一種ですが、本格的な夏になる前に次いでの、二季咲きですね。

 

秋の七草からもう一種、尾花、ススキ(薄)です。尾花の名は銀白色に輝く花穂(かすい)を馬などの尾に見立ててのことでしょう。近寄って見ると、一つの穂は多数の小穂(しょうすい)の集まりであり、それぞれに、細い糸にぶら下がっている雄蕊とブラシ状の雌蕊があることが分かります。パンパスグラスもそうですが、逆光で見ると穂が一段と美しく輝いて見えます。

 

プールの大窓からも見えるメドハギ(筮萩)も花を咲かせました。真っ直ぐに立つ低木なので、宮城野萩とは随分印象が違いますが、花は見るからにマメ科のハギです。易占に使う筮竹の代わりに使われたので、この「筮」の字が宛てがわれているのだとか。

 

その近く、来泳者用駐車区域の傍に咲いているのはニラ(韮)の花。あの強烈な匂いを想像される方も多いかと思いますが、葉を千切ったりしない限り、そんなことはありません。寧ろ、蟻が多数寄って来ているくらいですから、花からは仄かに甘い香りが感じられます。

 

蟻を始め、虻、蜂、蝶と多くの昆虫に絶大な人気があるのがヌルデ(白膠木)の花です。さぞかし香りが良いのだろうと思っていたのですが、花の位置が高かったり遠かったりで昨年までは試す機会がありませんでした。今年は低木も満開になったので、早速試してみたのですが、意外なことに、取り立てて言う程の香りはありませんでした。一体どうやって虫達を惹き寄せているのでしょう。ヌルデは雌雄異株、プール棟の西に咲くこの個体は雌株です。

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