情景「プールサイド」

2021/07/22

夏来たる

一気に夏です。抜けるような青空に入道雲が湧き、太陽が容赦なく照りつけます。少しでも日陰が恋しくなりますね。こんな時はプールが一番、ドボンと入れば極楽です。
コロナ感染が拡がりを見せています。会話の自粛をお願いします。話したくない方もおられます。聞こえてくる会話が快くない方もおられるのです。並んであるいは止まっての会話が長くならぬよう、皆さんのご協力を切にお願いいたします。

 

(以下、柴橋さん投稿です。)

梅雨が明けて一気に夏となりました。陽射しも強く暑さが身に沁みます。芝をつつくムクドリ(椋鳥)達も日向を避けて木陰の部分をつついています。

カノコユリ(鹿の子百合)が、花弁を反らせて美しく咲いています。「鹿の子模様」の紅色の斑点は、平板ではなく凸板模様になっています。

ミンミンゼミ(蛁蟟)が互いに競い合うかの様に鳴いています。鳴くのはオスだけだそうです。その際のお腹を震わす動きは、かなりの運動量の様に見えます。桜の樹に長い針の様な口(口吻:こうふん)を樹皮に刺して樹液を吸っています。

(腹筋頑張っているんですね。)

クサギカメムシ(臭木亀虫)も口吻を使って同じ枝から桜の樹皮を吸っていました。ミンミンゼミと向かい合って睨み合いをしているかの様な図柄になっていて可笑しいです。

暑い夏の陽射しは稲の成長には欠かせませんが、他のイネ科植物にも当てはまる様です。メヒシバ(雌日芝)もその一つです。こちらにはイネ科植物が大好きなホソハリカメムシ(細針亀虫)が止まっていました。

踏まれても踏まれてもへこたれない逞しさが、オオバコ(大葉子)の第一の特徴でしょう。車に踏みつけられて他の植物がへこたれる駐車区域でも平然としています。いや、寧ろ、丈のある植物がへこたれるそういった場所こそが、高く伸びることのないオオバコが伸び伸びと生きる場として適しているのでしょう。

そんなオオバコが、強い陽射しに負けじと、細長い花穂を伸ばしています。花はまず雌花として細いブラシの様な雌蕊を伸ばし、やがて極細の糸の先に葯(やく:花粉袋)をつけた雄蕊が出現して両性花となり、最後は雌蕊が枯れて雄花となります。そういった花が花穂の下から上に向かって順次咲き進むので、花穂上方に雌花、下方に雄花が多く見られます。よく見ると、小さな花弁も見られます。逞しさに同居する繊細な作りです。

やはり踏まれてもメゲないシマスズメノヒエ(島雀の稗)です。ヒエの小型版といった感じのスズメノヒエに対して、国内では小笠原で最初に見つかったのでシマと冠されたのだとか。ヒエの仲間ですから、イネ科です。もともとは南米原産だそうですが、いまやどこにでも見られます。長い花茎からほぼ直角に出る太い穂を数本つけています。その穂を撮ろうと近づくと、表面に沢山の黒紫色の得体の知れない何かがあるではありませんか。しかも不気味にウヨウヨ動いていたのでゾッとしたのですが、よく見ると、それは花粉の詰まった葯とブラシの様な雌蕊で、それらが風のせいで、蠢いている様に見えたのでした。

落ち着いて丁寧に見ると、穂には、銀色に輝く沢山の長い毛が目立つ、小さな稲粒のような粒が複数列になって並んでいます。雄蕊と雌蕊は粒から出ていることも判りますから、この粒こそが花なのですが、実は二つの花が含まれているので、この粒のことは小穂(しょうすい)と呼ぶのだそうです。

コスモスは漢字で秋桜と書きますから秋の花と思っていましたが、梅雨明けのこんな猛暑の時期から咲き始めるのだと知りました。

コスモスの細い葉に止まっていると、保護色であることもあり、なかなか気付きません。ショウリョウバッタ(精霊飛蝗)です。キチキチキチと鳴きながら飛ぶので、キチキチバッタの名で呼ばれることの方が多いかも知れません。ただし、飛ぶのは殆どオスだけだそうです。

こちらは茶褐色のショウリョウバッタです。雌雄の別でも成長段階の違いでもなく、もともと黄緑色のものと茶褐色のものがいる様です。枯葉に混じると茶褐色のものは見つけ難くなりますね。

お問合せ

  • TEL:0467-83-8274
  • アクセス(送迎バスあり)
  • webからのお問い合せ

ページトップへ