情景「プールサイド」

2022/07/07

西浜小学校来郷

今年も西浜小学校の2年生が庭園の見学に来ています。去年から春夏秋冬、四季の移り変わりを見に来るようになりました。今年も春に見え、今週夏の部がありました。春に咲いた花が実を付け、育っていく様を見せたいのですが、子供たちの興味はそれよりはバッタなどの動くもののようです。虫かごに入れた虫を得意げに見せてくれました。
7月と言えば七夕、織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)の年に一度の出会いの時ですね。この2つに白鳥座のデネブを加えた夏の大三角の話もしてあげました。七夕飾りの竹を先生が伐り、「短冊に願い事を書いて吊るすんだ。」とうれしそうに持ち帰りました。畊安の日曜学校が偲ばれます。

 

(以下、柴橋さん投稿です。)

旧南湖院第一病舎の南側に並ぶ木々の西端近くにはネズミモチ(鼠黐)が、そして東端近くにはトウネズミモチ(唐鼠黐)が、沢山の白い花を咲かせ、甘い香りを漂わせています。ネズミモチとトウネズミモチは互いによく似ているのですが、同じ並びにあるので違いを観察するには好都合です。これはネズミモチ。ネズミモチの葉は裏から見ても葉脈が透けては見えません。それに対して、トウネズミモチの葉は葉脈が透けて見えるので区別がつきます。

 

こちらはトウネズミモチ。トウネズミモチの花はネズミモチに比べて花筒が短いので、花を見てもネズミモチと区別がつきます。

 

散策路を南に進むと、ナンキンハゼ(南京櫨)が沢山の花穂が伸ばしています。雌雄異花ながら同じ木に両方の花が咲く雌雄同株です。

 

花穂の基部には雌花が咲きます。花柱の先が3つに分かれて、先は大きく反る様に広がっています。子房がもう膨らみ始めています。

 

雌花に遅れて、花穂の殆どを占める雄花が咲き始めます。といっても雄蕊が2本あるだけの簡素なものです。雄花と雌花の開花時期が同じでないのは自家受粉を避ける仕組みのためなのでしょう、雄花が開く頃には雌花は結実しています。雄花だけの花穂もあります。

 

ウズアジサイ(渦紫陽花)は、装飾花でも殆ど全て花が咲くのですね。普通の手毬咲きのアジサイとの違いの一つだと思います。

 

オニユリ(鬼百合)の蕾が大きくなり、全体で塔の様になっています。仏具の天蓋に見立ててテンガイユリ(天蓋百合)という別名で呼ばれることもあるそうです。

 

クヌギ(櫟)の実も少しだけ大きくなって、外側の鱗片が反り返ってきました。クヌギのどんぐりの子供時代の風貌です。

 

正門の並びの生垣にあるムラサキシキブ(紫式部)も薄紫色の花を咲かせています。先週紹介した、散策路沿いに咲くコムラサキとそっくりの花です。

 

その並びにはノウゼンカズラ(凌霄花)が咲いています。この漢字をそう読ませるには無理がありますが、中国での表記をそのまま導入しているのでしょう。真ん中の「霄」は遥かな空を意味するそうですから、全体では空にのぼる花という意味なのでしょう。開花する前の萼にアリが集まっています。萼にはデキモノの様なものいくつも見られますが、それらが蜜を出す花外蜜腺のようです。咲いた花にはアリが寄っていない様ですが、それでも受粉には問題ないのでしょうか

 

ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)に止まって羽を広げるナミアゲハ(並揚羽)です。大きく羽を広げてくれました。専門家は、蝶を一匹、二匹ではなく、一頭、二頭と数えるそうです。

 

ひょうたん池の水辺にこんな姿の生き物が。孵ったばかりのカエルにしては、いかつい顔立ちに鋭く尖った眼… しばし考え、ヤゴ(水蠆)だと気付きました。トンボに羽化した後の抜け殻でした。図鑑と見比べてみたところ、眼の形から、アキアカネ(秋茜)ではないかと。写真はベンチに移してから撮ったものですが、元々は葉に下向きにしがみついていたのです。時節柄か、ヤゴもマスクをしています 🙂

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