情景「プールサイド」

2023/06/22

ブーゲンビリアの取り込み

プールの東面内壁を緑に彩ってきたブーゲンビリア、ひと冬前はどうにか寒を耐え抜いたのでしたが、この冬の寒さには耐えきれず枯れてしまいました(2023.03.02既報)。寒時、外の方が中よりずっと厳しかったはずなのに外の枝は暖かくなって新たな枝を延ばしてくれました。一方ぬくぬく育ちの屋内の枝はひ弱、芯まで枯れ切って再生しませんでした。枯れ果てた枝を壁からきれいに取り払い、手ごろな太さに育った枝を取り込みました。折らぬよう大きく曲げて壁の孔に合わせ慎重に挿し入れます。棘もあり結構たいへん、うまく入ってほっとします。さあ、また壁面を緑にしておくれ。見果てぬ開花にまでなんとかたどり着きたいのですが、どうなりますか・・・。

 

(以下、柴橋さん投稿です。)

正門の南、東の生垣から道に顔を突き出して咲いているのはノウゼンカズラとばかり思っていたのですが、この写真を見て、あれれ、こんなに首が長い?と疑問を抱きました。花がかたまって咲いているのもどこか違うし… 他所のノウゼンカズラと見比べて観ると、確かに違います。カプセルの様な萼も赤いし… で、図鑑を調べると、どうやらこれはアメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)のようです。ノウゼンカズラ(凌霄花)が中国原産であるのに対し、こちらは北米原産だとか。というわけで、2021/06/10と2022/07/07の記載も訂正せねばなりません。思い込みはいけませんね。反省です。

 

同じ並びにムラサキシキブ(紫式部)の木が薄紫色の花を咲かせています。秋の熟した果実の紫色が素敵なのは勿論なのですが、この薄い色も魅力的です。

 

正門を入ってすぐの自転車置き場の傍に秋には藍色の葡萄の様な実をつけるアオツヅラフジ(青葛藤)です。雌雄異株で、これはもちろん雌花です。

 

こちらは雄株の花。小さな花ですが、凝縮された幾何学的な調和を示しています。

 

小さくも整った形の花、雌雄異株であるイヌツゲ(犬柘植あるいは犬黄楊)の雌花です。「ツゲ」とあれば櫛や印鑑が思い浮かぶのですが、こちらは頭に「イヌ」が付くことからもお分かりの様に、その用途には使えないそうです。

 

調和?それって何?と思わせる逆のパターンがこの花、センリョウ(千両)です。なにせ、黄緑色の球が雌蕊、それに付随した白っぽい球が雄蕊というのですから。右寄りにある雄蕊の一つは二つの目玉の様なものを持っていますが、この目玉が葯。その気になって他の雄蕊も観ると、確かにどれも二つの目玉を持っています。それに対し、雌蕊の方には、雄蕊と結ぶ軸に直角方向にちょこんと蓋の様な出っ張りが一つあります。これが柱頭なのだとか。雌蕊の球体自体は子房なのだそうで、これがそのまま果実になるようです。因みにこの個体は、キミノセンリョウ(黄実千両)なので、黄色い実となります。カプセルを付け足していく宇宙ステーションと考えれば、これはこれで調和を保っているのかも知れません。

 

不完全調和の花はこれ、ヒメヤブラン(姫藪蘭)です。淡い紫色をした、60度ずつ隔つ回転対称の6枚花弁。なのに、雌蕊は雄蕊の中心ではなく、なぜか曲がって上を向いています。

 

二本の茎が編んであるのかと思わせる不思議な調和美なのがこれ、ネジバナ(捩花)です。花が花茎の周りに螺旋状に配置されてその様に見えている訳ですが、上の方はとてもそんな風には見えない、自然な編み込み模様になっているのですから、その巧みさには感心します。旧第一病舎を背景に美しい一対です。

 

ネジバナは蘭の一種だそうです。花を虫眼鏡で観ると、上に上向きに反った花弁が3枚、横に左右に反った2枚、それに舌を出しているかの様な唇花弁。確かに蘭の花の特徴的な構造をしています。

 

左右非対称での調和を示すヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)です。左右互い違いに花をつけています。個々の花は下向きに咲いているので香りを試し難いのですが、刺激的な、でも魅力ある香りをしています。

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